自然の声を聞く

”パーマカルチャー”という自然を理解しながら、人が手を入れることでより多様性を豊かにするという学問を学び始めて半年が過ぎた。

授業は月に1回、土曜と日曜の1泊2日のスタイルで、学んだことを早く実践したい私は月に1、2度授業以外にも藤野を訪れている。

自宅からは電車とバス、デマンド交通を乗り継いで2時間半と決して近いとは言えないが、労力と比較するに見合わないほどの学びとエネルギー補給を得ることができる場所だと思う。

 

今年の夏は夏の始まりが遅く、非常に大きな台風が関東へもやってきて街を破壊していったが、山や森が受けた被害も大きく夏野菜は不作のものも多かった。そんな中、先日は万願寺とうがらしが両手いっぱいに採れたので、塩とごま油で炒めただけだがとても甘みがあり自然の恩恵を預かった。

 

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”パーマカルチャー”について教科書を見ると持続可能という意味のパーマネント(permanent)とアグリカルチャー(agriculture)、またはカルチャー(culture)の造語であると定義づけられるので、農法と思われることが多い。遠くはないがあくまで農法を学びに来ているわけではないし、農的な暮らしもパーマカルチャーを実践するうえでのツールでしかない。

 

この写真はつい先日の畑の様子なのだが、普通の畑と見比べると異なる点がたくさんある。直線は畑に少なく、少量多品種、何より緑で溢れている。

 

 

同じ種類の野菜を一度にたくさん育てることは産業的には効率的で良いと大規模農業で取り入れられている。しかし同じ作物を育てることは、その作物を住処とし、餌にする虫たちも同時にたくさん育てることにもなるのだ。

 

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丸く作った畑にどんな風に種を蒔こうか考えるのもたのしい。

放射状もよし、同心円状もいいね。次に見に行く頃には芽が出てるかな。

 

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今年の6月に植えた稲は間も無く稲刈りを迎える予定であったが、台風19号の襲来により稲刈りは延期。果たして無事米を収穫することはできるのだろうか。

 

 

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変わりゆく自然環境を準備したのは人間で、そのしっぺ返しを受けるのも人間だけど、野生生物も、森も道連れ。今年は鳥が少ないという話をよく聞く。渡り鳥が遅れている。嵐に耐えられず台風の翌日にたくさんの雀が地面に落とされている。天敵が少ないからか蜘蛛が増えている。

自然のバランスは一時的に増えたり減ったりするがまた時間をかけてバランスを取り戻す。不安に感じるのはバランスを取り戻すほどの自然の体力は残っているだろうか。

 

私達の知らないところでずっと自然の衰弱が進んでいる。