映画 SEED
2016年のアメリカでの公開から3年経った今、
やっと日本の映画館で公開される。
全国放映とまではいかないが主要都市で期間限定上映中。
ただアメリカでの公開から3年にして
18,000件の訴訟をモンサントが抱えることになるとは
その当時何人の役員、社員が予想していただろうか。
私たちは20世紀のうちに種(種)の94%を絶滅させてしまった。
実際都市に住む私たちはせいぜい10種類ほどしか食べないらしいから
そこまで困る話なのかって思う人もいるのかも?
何千年前から、何世代も前から農耕民族として受け継いできた生命のつながりは、
1に資本、2に資本、3、4も資本で、5も資本と
いう人たちに無残にも奪われることとなった。
法律の中であれば許されるという考えも一方だが、
自分よりも先の世代のことを想像する力はなかったのか。
遺伝子を操作し、生命に権利をつけ、価値を利益に変える。
ニュースでは報道されないが
イラク戦争で爆撃した先は種の保管庫だった。
トウモロコシや豆の描写がよく映し出されるのだけど、
こんなにもたくさんの種類があるとは驚いた。
私の口に入ることもなく絶滅していくのか。と考えると悲しいと思った。
アメリカのポピ族の男性は映画の中で
トウモロコシの1粒1粒が生命であり、
例え動物に啄ばまれていようが捨てることはないと大切にした。
在来の野菜が干ばつや洪水から人々を救ってきたが一定の環境でしか育たず、
化学薬品がなければ育たない野菜の種は人々を救うことはできないだろう。
権力と財力のない弱い人々から淘汰していくのだろうか。
アメリカから生活を独立させることが必要だ
日本は特に食料自給率が毎年下がり、
これまで以上に農産物の輸入をしようとしている。
全ては政治と教育につながっており、再構築が急務。
裁判所も行政も企業に傾き、
弱い立場の人を守れない政治に何の意味があるのだろう。
参考
日本の主な在来野菜
1月:大和真菜、島人参、下仁田ねぎ、業平にんにく
2月:えごま、芋がら、亀戸大根、金柑子、九年母、三宝柑
3月:のらぼう菜、ハンダマ、島らっきょう、島いんげん
4月:石岡高菜、ルタバガ、ふきのとう、島にんにく
5月:安家大根、ヤマニンジン、うこぎ、野カンゾウ、タラの芽
6月:山うど、うるい、わらび、みず、よぶすまそう、こしあぶら
7月:ハンダマ、リュウリュウ、高山きゅうり、そうめんカボチャ
8月:といもがら、加茂なす、万願寺とうがらし
9月:うす皮丸ナス、島おくら、かおり枝豆
10月:みの早生大根、さといらず、秘伝、業平いんげん、ひもとうがらし
11月:日本ほうれん草、仙台雪菜、かきのもと、もってのほか、からとり芋
12月:信夫冬菜、おかのり、曲がり葱、かちわりかぼちゃ
公式HP
映画『シード ~生命の糧~』公式サイト | シード 〜生命の糧(いのちのかて)〜 種子(タネ)の多様性を守るために私たちのすべき選択とは?